鬼形獣よかった~~~

 夏コミで上海のサークルスペース探してたら真横にZUN氏がいて三度見してしまった。実在したのか……。

 

 そういうわけで東方鬼形獣を一通りやった。とりあえずノーマル全機体とオオカミ霊夢EXをクリア。以下感想。ネタバレあり。

 

・概観

 面白かった~~~!!!!11111新作を完全初見でプレイするのはこれが初めてだけど、こんなに面白いのか……4面以降の展開が本当に良かった。素直に6面まで地獄なのかなあと思っていたら全く新しい畜生界と霊長園の話になってめちゃくちゃ興奮した。勢力が大量に出てくるのも良かったな~。

 

・ノーマル

 初見はオオカミ霊夢。体験版のエクステンド数に不安を感じていたけど、二軒目で言っていた通りクリアの難易度はかなり低かった。6機ぐらい残してクリアできた。

 とにかく動物霊が強い。ボス戦でも結構な数が出現するし、雑に取っても最低限の保険にはなる。自機が見づらすぎる事を除けばとても楽しいシステムだった。オオワシロア魔理沙に光弾撃つのマジでやめて。

 ただ弾幕の難易度は結構高め?亀符「亀甲地獄」、龍符「龍紋弾」、円形「真円造形術」あたりが未だによく分からない……。

 自機の性能はオオワシ妖夢がヤバすぎるものの全体的に良かった。特に魔理沙はマスパ中に動けるのが本当に嬉しい。今回はルナティックが難しいらしいけどオオワシ妖夢では絶対にやりたくないな……。プライドだけデカくて弱いらしいオオワシの設定が反映されているのだろうか。

 

・エクストラ

 オオカミ霊夢の2回目でクリア。これまでのEXに比べるとかなり簡単だったけど、やっぱり動物霊に助けられた感じがある。耐久スペルはノーショット派なので、最初は「鬼形のホイポロイ」の怨霊を倒せなくて意味不明だった。ボム使ったら体力ゲージ出たのはバグなのかと思ったけど、形態変化するので仕様っぽい。

 どうでもいいけど最初にオオカミでEXボスの勁牙組長に辿り着いたので、各動物霊に対応したキャラがEXでボスを務めるのかな……と思ってしまった。ミュージックルームの曲数から考えるとそれはないんだけど。

 

・キャラ

 潤美、くたか、まゆみ、早鬼あたりが好きかな?潤美を除いたら名前も漢字も元ネタも難しい子ばかりで改めてZUN氏凄いなあと思った。

 ・戎 瓔花……恵比寿でありヒルコであるクラゲでアイドル水子地蔵。「奇形」と読めるタイトルとか、「weakest creature」から連想されるヒルコが1面から登場したのは驚いた。元ネタでのラスボスとの血縁関係とか二つ名の「アイドル」から、意外と6面の布石になっていたような、いないような。

 

 ・牛崎 潤美……牛鬼をよく表した弾幕が素敵。法被来た格好良いお姉さん、無限に好きだ……。人を襲っていた頃の話も掘り下げられて欲しいな。

 

 ・庭渡 久侘歌……きみ通常弾幕難しくない?妖夢だと本当につらい。キャラとしては慇懃な口調なのに自称鳥頭なのがツボ。ただ飽くまで自称だし、実際は自機に忠告してくれる優しくて賢い良い子なのもとても良い。EXでも善意ゆえに自機に倒されたし本当に身体を労わってくれ……。

 

 ・吉弔 八千慧……仕事でやってる方の邪悪な四面ボス。趣味でやってる方の邪仙とはまた違った嫌さがあるけど、自機と会話している姿が全部よそ行きの姿だから解釈が難しい……。ケーキとED会話している場面は素に近かったのかな?BADエンドだとリアルな怖さがある。面白いキャラであることは間違いないので今後の書籍で「周りを見下している」らしい内面についても見てみたいな。

 

 ・杖刀偶 磨弓……真面目で格好良いけど髪型が可愛い子、いいよね。ビジュアルが一番好き。でも肌の色が一般的なアニメキャラと同じなのに、ZUN絵にしては血色が良すぎる事で埴輪がモチーフだと理解できるのは異常だと思った。いやあんまり赤くても嫌だけどさ……。風神録霊夢と並べたい。

 

 ・埴安神 袿姫……偶像を自在に作り出せる能力って、信仰が大きな力を持つ東方の世界だとかなりのバランスブレイカーでは……?幻想郷に出てきた時が怖すぎる。戦闘力よりも特殊能力でラスボスの格がある八意様タイプっぽい。

 

 ・驪駒 早鬼……初見でカウガール射命丸文かと思った。からっとした性格が東方っぽくてかなり好き。太子様もかつてのペットが畜生界でヤクザになっているとは思わないだろうな……。隻腕という話もあるけど、元ネタにその要素が無い(らしい)のにわざわざ攻めるのは考えづらい気がする。あとポニーテールなんですね。

 

・演出・ステージ周り

 1面~3面の穏やかな雰囲気から一変した4面でブチ上がる。地獄(詳細位置の特定不能)というステージ表示が良すぎる。アンロケイテッドヘルのイントロも合わせて最高。

 5面の背景にビル群が現れた時は深秘録のラストステージと似た高揚感があった。こういう作品で近代的な都市が出てくるの、好きだ……。えっ畜生界って何?地獄じゃないの?と困惑している間に流れるビーストメトロポリスの静謐なイントロが良すぎる。あとステージ名の「畜生メトロポリス」で笑ってしまった。

 6面はSTGの最終面っぽいな!と思った。いやSTGの最終面なんだよな。逆に東方だとこういうのは珍しいんだけど。「イドラデウス」というタイトルも東方っぽくなくて逆にアガった。いつものメロディを入れてくるbgmもずるい。

 ラスボス戦のイントロは旧作を知らないなりに神話幻想っぽいなあと思った。退却からの逆転は言うまでもなく最高。最後の動物霊祭りは熱い!でもノー動物霊やる人の事を考えると胃が痛くなる、というかできるのかな……?

 

・ストーリー

 いつもより尖っていた印象がある。二軒目ラジオで話しているような話題がわりと直接的に入っている感じ?見てないけどこの前はAI(アルコールインフィニティ)とかやっていたし。地霊殿みたいなお話なのかと思っていたので、こういう方向性は予想外だった。「鬼」でも「獣」でもなく「形」がラスボスというのも凄い。

  勢力が多くてomakeテキストの八千慧の説明(というか今回のストーリーの説明)を読まないと理解が難しかった。女神転生でいうCHAOSがLAWを倒すお話だとは思うんだけど。

 AIとお仕事のお話は昨今溢れているけど、それらを東方らしく信仰の要素を使って落とし込んでくるのが凄かった。今回の副読本はサピエンス全史とかホモデウスなんだろうな……(読んでない)

 あと4面の八千慧が「呪い極めた鬼形(きぎょう)の敵」と、敢えて「きけい」じゃなく「きぎょう」と読んでいるのもそういう事なのでは……?と思ってしまった。でもどちらかと言えば企業は動物霊側だし特に関係ないかもしれない。

 1~3面ボスが子供(親子)を連想させるキャラだったのは最終的にどういう意図だったのか分からなかった。子供の日にあれを頒布しただけでも凄いけど……。 

 

・音楽

 最高か???地蔵だけが知る哀嘆、石の赤子と水中の牛、アンロケイテッドヘル、ビーストメトロポリス、偶像に世界を委ねて、あたりが特に良かった。4面以降の曲の勢いがすごい。平均点の高さだと紺珠伝とか風神録に並ぶ。セラフィックチキンが花映塚っぽいのも好きだ……。

 

弾幕

 5ボスと6ボスの弾幕が特に良かった!弾幕にキャラ付けされた意味があるとやっぱり面白い。特に6ボスの弾幕「方形造形術」で最初に一発だけ正方形を撃つのが、ゲーム的には避けやすくて意味が薄いんだけど、その一発で正方形のスペルカードなんだなって認識できて良いなあと思った。

 あと「円形造形術」がめちゃくちゃ美しい!最初に出現させた真円の弾だけで別の真円を作って、崩して……っていう単純だけど綺麗でキャラ設定も反映した構成。好き!「線形造形術」も、よく見ると正方形に撃った弾が着弾したら線形ビームが出ているのが面白い。6ボスの通常弾幕が星弾と中弾の組み合わせでしっかりと魅せてきたのも印象的だった。

 5ボスの弾幕も色々な兵士を出して最後に全員で撃ってくる構成が綺麗。弓兵、剣士、騎馬兵と分かれている埴輪が弾幕で表現されていてこういうのを求めてたんだよな……となった。

 

・その他

リプレイでの音楽同期とかエンディングが見返せるようになっている仕様が優しい。便利すぎて過去作でも欲しいぐらい。